これらのレコードは全て見本盤と書かれている。しかし、レコード会社以外が見本盤を作るということは、不思議ではないであろうか。つまりレコード会社が宣伝用に渡すためのレコードが見本盤なのだから。
これは伝聞でしかないので正しくないかもしれないが、こういったレコードは有線放送の各スタジオで送り出しのために、有線放送の会社が独自に作成しているレコードのようである。それでは上記のレコードは当然、正規盤が有りCDで発売しているのであるから、何故、わざわざアナログレコードを作るのか?というもっともな疑問がある。意外なことに、送り出しのスタジオでも業務用のCDが配備されていなかった所も多く、それらの場所で演奏するために作られたという事である。
確かに、90年代に発売されたCDでこのような、有線放送用LPが存在している物は非常に少ない。遊佐未森は媒体がアナログからデジタルに切り替わる時期に出現したミュージシャンであったのだ。
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