The Soramimi Rock Music Museum

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遊佐未森の香港盤


「ハルモニオデオン」EPIC Records HONG KONG ESJ 5067.2

 一見普及盤仕様だが歌詞がジャケットの裏面に印刷されている。歌詞はすべて記載されているが作曲等のクレジットは載っていない。

 
 (歌詞カード部分 原寸より6倍程度拡大)

 ここで一番すごいのは「山行きバス」の次の(道草ノススメ)だがこれが逆焼きになっている。また、「バス」の「バ」の字も逆になっている。

 これは、歌詞カードを作り直す過程が写植ではなく、元の歌詞カードを切り貼りして写真製版していて、この部分だけ裏表を間違えて貼ってしまったと思われる。

 
 (ハルモニオデオン香港盤中ジャケット部分 原寸より2倍に拡大)

 また、中ジャケットは日本盤と同じであるが元の文字を黒で消して上にEPICのロゴとレコード番号が入っている。(画面では判明しにくいが、若干色が異なっているのが分かる)なかなかのブート再発仕様である。
 CDはレーベル面が白黒仕様になっている。ここもEPIC RECORDS HONG KONGと入っており、レコード番号も日本盤とは異なっている。


「HOPE」EPIC Records HONG KONG ESJ 5105.2

 これも普及盤仕様になっている。歌詞もジャケットの裏面に印刷されてる。仕様的には上記の「ハルモニオデオン」と大差ない。こちらには作曲等のクレジットもコピーして入っている。敢て違いを言えば中ジャケットの下にレコード番号が入っていること位か。またジャケット裏面のCopy Right等は日本盤とは異なるが、「ハルモニオデオン」のような乱暴な修正ではなく、綺麗に修正が行われている。

 
 左より、日本盤、香港盤

 CDのレーベルは日本盤が文字部分を印刷なし、全面に薄い茶色を載せて模様部分に濃い茶色を使用しているのに対して、香港盤では文字部分を黒、模様部分を黒の網点という様に、一色減らしている。忘れていたが、ジャケット等の金文字は別の版を使用してないので黄土色である。


「桃と耳」Sony Music Entertainment ECJ569.2

 まず、ケースが日本盤は左側が透明で"momoto mimi"というのが見えるが、香港盤は普通のケースを使用している。ジャケットはかなり作りが乱暴で筆者が持っているのは版ズレしている。また、銀文字は白に直している。
 歌詞カードは別になっていて4つ折りの紙の両面に印刷されている。ジャケットの裏には日本盤で言うところの2頁目の収録曲が載っている部分と、最後から2頁目のProducerやSpecial Thanksが載っている部分が印刷されてる。もっともカラーの部分は全く印刷されておらず、文字だけの記載となっている。CDのレーベル面は文字だけで"momotomimi"の部分は印刷されていない。なお、この時からレーベル名がSony Music Entertainment(Hong Kong)に変更になっている。なお、この盤にのみバーコードが付いていない。



ブート再発仕様とは?

 海賊盤屋が廃盤を再発するとき、オリジナルのジャケットの原稿を探し出さずに、元のレコードのジャケットを写真撮影してそのまま原稿とすることが多い。ここで元からあるレーベルを消してバッタ屋レーベルのマークを付けるのだが綺麗に消すのが面倒なので似た色の紙を貼り、その上に新たなレーベルを貼り付ける。この香港盤もその例に違わず、黒い帯の上にレコード番号が印刷されている。


印刷の原理

 印刷ではシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを使用するが、金色や銀色はこれらの加算では綺麗に表現できない。そのため、金色のインクを別にもう一回使って刷る。当然、手間とコストが余分にかかる。


版ズレとは?

 印刷するとき4色のインクがずれて印刷されること。一見するとピンボケの様にも見える。筋肉少女帯の「レティクル座妄想」のジャケットにこの効果が使用されてる。


空耳音楽博物館館長宛のMailはこちらへ。
yusa@highspec.org

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