好きな歌の寸評

 好きな歌の寸評を集めてみました。ちなみに、好きな順ではなくて発表順に並んでいます。

  1. 瞳水晶

    • Destination
       一種哲学的な歌詞が特徴ある歌です。これって「年年歳歳同人、年年歳歳不同花(普通と逆)」なんですよね。都市生活で群衆の中における孤独のようなものを感じさせる歌だと思います。

    • カナリヤ
       もう、これは出だしの「なくしたものを探しに行くよ」という歌詞以外にはないでしょう。もう何年も前になりますが、各駅停車でぶらぶらしたときにこの歌を持っていったら、すげー合いました(泣きそう(;_;))。なんかの間違いのようにブツっと切れるラストも、ニューウェーブな感じでとってもイカす(^^;。さらに、なぜ「カナリア」じゃないのかについて考え始めると夜も眠れない(爆)。朝に道を聞けば夕べに死すとも可なりや(パタリロ!ネタ)。

  2. 空耳の丘

    • 窓を開けた時
       まだまだ下手くそな(^^;固い声質なのですが、それが初期未森さんの少年っぽいアジでした。いまだに聴きつづけられる、完成度の高さに驚きます。しかし、歌詞の内容が少女マンガ系列もいいとこだなあ(^^;。

    • 風の吹く丘
       うちのIMEでは、必ず「風の福岡」と変換されてしまう…。故郷の人々を振りきって旅立つ人に対する思いを、残された人の側からつづった歌だと言ってよいでしょう。どうもこの歌を聴くと、ジブリの「紅の豚」を思い出すなあ…。


    •  なんか、猪名川(兵庫県と大阪府の境界)を思い浮かべるんですよ、この歌。ちょうどあのヘンに住んでいたころに出会った歌だからなんでしょうけどねー(なんて個人的な(^^;)。ゆったりとして、大きな憧憬を感じさせる歌です。

  3. ハルモニオデオン

    • 暮れてゆく空は
       この歌が好きな人は、The BOOMの「釣りに行こう」も好きだと思います(関係ないけど(^^;)。んでもって、私は夏休みの夕暮れを感じます。年末に聴くと、タイトルが「暮れてゆく年は」になるらしいです(みもネタ)。

    • 星の駅
       この歌って、満天の星空の下の名曲として、Adiの「Crossing」と対極を為す歌だと思う。こっちは出会いで、あっちは別れか…。んでもって、双子系の歌詞として、nav katzeの「Pure Days」やzabadakの「砂の扉」なんかとも共通するかも。なんて「ジュリエットの卵」なんだろう(^^;。

    • 僕の森
       やっぱり外すことのできない名曲ですね。この歌を聴くと「僕の地球を守って」という少女マンガを思い出すのですが(^^;、未森さんはたしかこのマンガのイメージアルバムにも参加していたなあ。<「ぼく地球」の作者がファンだったらしい…

    • 空色の帽子
       趣味の合う(^^;下宿生の友達の間で、田舎を飛び出した人間のテーマソングだというコンセンサスが得られました。みな、帰れる故郷があっていーわよね。失われたゲマインシャフトの伝説。

  4. HOPE

    • 雨上がりの観覧車
       こういう経験が一切ないにもかかわらず(^^;、なんか懐かしい気持ちにさせてくれる歌です。ぢつわ、ぐちゃぐちゃ悩んでいる小さい自分にカツを入れる歌だと思う。

    • いつの日も
       こういう経験が一切ないにもかかわらず(^^;、なんか懐かしい気持ちにさせてくれる歌です(^^;(^^;(^^;。Picture Hopeに出てきた夕張に勝手に舞台設定してしまう、北海道出身者の悲哀(^^;。そしてやはり、かぼちゃのスープが一番あやしい(爆)。

    • 雪溶けの前に
       たとえマニアックと罵られようと(^^;、テクノでリリカルな未森さんの総てがここにある。とりあえず雪の歌というだけで一票投じてしまう自分が恐い(^^;。しかし、工藤さんは雪の降らない大分在住(たしか(^^;)だというのに、よくこういう詩が書けるなあ。とにかく素直に生きましょうね(爆)。

    • 夏草の線路
       Picture Hopeにも出てこなかった士幌線の「十勝三股」廃線・廃駅跡に舞台設定してしまう北海道出身者の愚かさ(そもそも人住んでないやろ(^^;)。これも、こういう経験が一切ないにもかかわらず(^^;、田舎を飛び出した人間のテーマソングだと言うことができます。

    • 野の花
       一抹の淋しさ、刹那。たしかに「星の王子様」な曲かも。なんか、大切なものを壊してしまった・守れなかった・手離さずにおけなかった切なさを感じさせる歌です。

  5. たったひとつの(シングル)
     トリッキーで重合的でマニアックな楽曲が好きです。「たったひとつの思いのために/いくつさよなら重ねるのだろう」という激しい歌詞が心に残る歌です。

  6. モザイク

    • つゆくさ{小夜曲}
       このアルバムで唯一、心を惹かれる曲。「遠く離れた場所で同じ月を見る」というモチーフは好きですね。これが「同じ太陽の下」だったら健康的すぎるけど(^^;。

    • ポインセチア{祝福}
       「瞳水晶」の「カナリヤ」に似た雰囲気を持つ歌だと思います。出だしの「桜並木、君と歩いた」というところがシビれますね。

  7. 東京の空の下(シングル)
     なんということのない曲で、最初は別段好きではなかったのですが(^^;、ボディ・ブローのように郷愁が効いてきますね。都会の中で、こういう光景はいつでも見られるような気がします。ちなみに、私は見たことないのですが、ビデオもあります。

  8. モモイズム

    • 森と魚
       出だしが「モチキビがー」と聞こえるのは私だけ(^^;?「僕の森」にも通ずる、動物と植物の共生が描かれています。でも、ラストの歌詞がちょっと説明的すぎるかも。

    • 虫の話
       歌が朗読に挟まれている、珍しいトラック。私は真ん中の歌の部分が好きです。はかない命という点では、虫も人も同じですね。実は、こういう無常観みたいなものが、未森ワールドの一つの軸になっているのではないかと思い至った今日このごろです。

    • エピローグ
       悲しいよう(;_;)。karakの「夢の引き潮でおやすみ」と合わせて聴いたら、もっと悲しくなってしまった(T^T)。

  9. 水色

    • 緑の絵
       カラオケで歌ってみたら、思いの外おとなしい歌だったのでビビりました(^^;。もっとギリギリに張りつめた曲のような印象があったんですけどね。この曲が好きだと言ったら、複数の人から「やっぱり」と言われてしまいました。いや、この歌詞って、以前に私が書いた詩と内容がそっくりだったので、やはりファンになるというのは傾向が似ているということなのだなーっと(^^;。

    • Island of Hope and Tears
       未森さんには珍しい、カバー曲。もともとのNightnoiseバージョンもヴォーカルが超絶セルティックで好きなのですが、全然ケルト風じゃない(^^;未森さんの歌いかたにも、なんか妙なアジがあります。歌詞を比較しても、歴史的事実に基づいた光景を織りまぜながら主張でグイグイ押してくるNightnoise版と、個人的で抽象的な空間を紡ぎ出す遊佐未森版の対比が面白いです。

  10. アルヒハレノヒ

    • Floria
       南洋楽園伝説な(^^;この歌は、バッキングが生に切り替わる瞬間の開放感がたまらないのです。

    • 逢いたい
       松田聖子ではありません(爆)。誰も間違えないって…っていうか、そんな歌ないだろ(^^;?「あなたに逢いたくて」と混ざってるのか?なんかこの歌好きなんだよなー。でも特に「ついていく」必要はないのでは?なんとか二人のためになる、よい場所を探しましょうよ(^^;。

    • 咲くといいな
       非常に完成度が高く、構造のはっきりした歌だと思います。未森さんのアルバムには、必ず「今は離れてしまったあなたへ贈る歌」というのが入っていて、アーティストとしての一つの特徴になっていると思います。そういった歌というのは、どれも良い感じの歌ばかりですね。

  11. アカシア

    • 虹を見ること
       祝、ゲマインシャフト的な歌の復活!でも、そういうカップルって、ふとした拍子に別れることが多いんだぞ(^^;。もちっと大人になった方がいいと思うぞ(^^;(^^;。

    • 野生のチューリップ
       すげー力強い曲です。でも、私は昔のナムコの「ワルキューレの伝説」というゲームのメイン・テーマを思い出してしまうわけです(^^;。「君の匂いがする」とか、今までの未森さんにない草野マサムネの言葉の使い方が印象的ですね。でも、未森ワールドを良く理解した作り方をしていると思います(^^)。

    • ピクルス
       未森さんが、ようやくある地点にたどり着いて達観したような(^^;歌ですね。非常に牧歌的で、のびのびと歌っていて、聴いていてホッとする曲です。

  12. roka

    • ロカ
       Nightnoiseとの完璧な融合。双方の魅力が、惜しげもなく引き出されています。しかし、未森さんって、歌が上手になったよなー(爆)。独特の歌い方が、きちんとハマっています。

    • クローバー
       ピアノの伴奏で切々と歌い上げるバラードです。二人で過ごした日々と別れを、非常に美しく歌っています。「東の果て/西の果て/それぞれの島」というフレーズが、Island of Hope and Tearsとの関連を思い浮かばせます。これって、やっぱり「日本」と「アイルランド」のことなのでしょうか?でも、ひょっとしたら、単にふられてイヤミを歌っているだけの歌なのかもしれません(爆)。

    • 潮見表
       未森さん版「遠い音楽(zabadak)」とも言えるのではないでしょうか?ささやくような優しい歌い方が、心に何かを訴えかけてきます。激動する私達の時代、この心を忘れずに。

    • あけび
       おじいさんとの思い出をつづった歌のようです。まさに幼少期ゲマインシャフト(^^;。このような原光景から、未森さんの歌はつむぎ出されているのかもしれません。

  13. エコー

    • レモンの木
       歌詞がエッチかどうか(^^;、清涼飲料水が飲みたくなるかどうか(^^;は別として、非常にテクニカルな歌だと思います。バッキングの笛の旋律が超絶で、病みつきになってしまうのだ:-)。

    • エコー
       久しぶりに「僕の森」な歌でヒットだと思います。嫌味にならない未森節で、しっかりと言うべきことは言う。このような歌は、これからも歌いつづけてほしいですね。

    • ミント
       未森さんにありがちな「子供の頃を思い出す」歌ではなく、「若かった頃を思い出す」歌になっています。未森さんも、もうそういう歌を歌えるお年頃になったのねえ…。それを聴いて涙ぐんでる私も、ちょっともう若いとは言えないのだろう(^^;…。

    • タペストリー
       やっぱり商品名を思い浮かべてしまうけど(それだけ心に残るCMだったということでしょうか?)、非常に大きなことを歌っている歌だと思います。未森さん自身が追いかけていたものが、開花したという感じ。


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